![]() 【送料無料】ふがいない僕は空を見た [ 窪美澄 ] |
本屋大賞作品は、帰国の度にチェックしていて、埋もれがちな面白い作品を拾ってくれるので、楽しみなのです。
面白かった!
文庫の書評を重松清さんが書いているぐらいだから、ただのエロ小説じゃないでしょーと思っていたけど、エロの部分はまぁ村上龍とか、そういうことですよ。
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それでね、主人公(的な存在)の男の子のお母さんが助産院を経営している助産師なんだけど、助産院なので、自然分娩を希望する人が病院ではなくて、助産院を選んでやってくる、というくだりがあるのね。
以下、その助産師さんのモノローグ。
自然、自然、自然。ここにやってくるたくさんの産婦さんたちが口にする、自然という言葉を聞くたびに、私はたくさんの言葉を空気とともにのみこむ。彼女たちが口にする自然、という言葉の軽さや弱さに、どうしようもない違和感を抱きながら、私はその気持ちを言葉に表すことができない。乱暴に言うなら、自然に産む覚悟をすることは、自然淘汰されてしまう命の存在をも認めることだ。
ここを読んで、心の中にあった気持ちが文章にされて目の前に出されたみたいで、深くうなづいてしまいました。
昨年の出産時にも書いているけど、わたしは筋腫摘出手術と出産を同時に行ったので、帝王切開で産んでいます。
筋腫はかなり大きくて、多発性だったので数も多く、それはもう妊娠初期の段階でわかっていたので、最初から帝王切開にすると医師と決めていました。
もともと、自然分娩に拘りはなく、とにかく母子ともに安全に出産ができればそれで良い、と思っていたことと、中国は帝王切開が主流で、医師も帝王切開に慣れていて、北京で同じ手術をした方々からも、中国の産婦人科医の帝王切開手術の技術はすごく高い、と聞いていたので、その選択に何の迷いもありませんでした。
でも、妊娠時に日本人の友人に
筋腫はかなり大きくて、多発性だったので数も多く、それはもう妊娠初期の段階でわかっていたので、最初から帝王切開にすると医師と決めていました。
もともと、自然分娩に拘りはなく、とにかく母子ともに安全に出産ができればそれで良い、と思っていたことと、中国は帝王切開が主流で、医師も帝王切開に慣れていて、北京で同じ手術をした方々からも、中国の産婦人科医の帝王切開手術の技術はすごく高い、と聞いていたので、その選択に何の迷いもありませんでした。
と言われたり(←筋腫の場所によっては可能ですが、大量出血の可能性が高いため、自己輸血用の血液を先に取っておくことが多いようです)、何か悪いことを聞いてしまったような反応が返ってきたりして、むしろその反応の方に違和感を感じていました。
この小説の中でも、自然分娩が上手くいかず、帝王切開になってしまった妊婦さんが「母親失格ですね」と泣く場面があるのだけど、実際にネットの掲示板を見ていても、帝王切開では母親として失格、出産に失敗した、みたいに思っている方が結構いるみたいで、その事実に驚きました。
もちろん、自然分娩で問題無く産める方は、それでいいと思うのです。
ただ、出産の方法に序列など無いと思うのですよね。
先にも書きましたが、最大の目標は、母子の安全ということ以外にないと思うのです。
出産はゴールではなく、子どもにとっては人生のスタートだし、親に取っても子育てのスタートなのだから、ここで体力を必要以上に消耗してはいけないと、わたしは思うのです。
江戸時代の方法で出産をさせている産科医院も日本にはありますが、それも、問題無くそれができる方はいいと思うのです。
ただ、今は高齢妊娠が進んでいて、わたしなんかは、41歳で妊娠、42歳で出産をしています。
江戸時代に、そんな初産の妊婦はまずいないはずなんです。
江戸時代の方法で出産をするなら、10代後半か20代前半で出産をすべきなんじゃないか、と思うのです。
「15でねえやは嫁に行き〜」という時代の妊婦と、現代の妊婦は年齢も違うし、普段の家事労働の体力も違います。
昔と違い、今、こんなに高齢出産が一般的になったのは、医療の進歩があるからで、“自然”に拘るなら、その淘汰も避けられない、というのは、本当にそうだと思うのです。
帰国時にも、高齢出産なのに、自然分娩を奨励されて、もともと高血圧の症状はなかったのに、長時間陣痛で苦しんだ後、出産後高血圧で薬が手放せず、2人目は無理、と言われてしまったという方や、医師が自然分娩もできますよ、と言ったので、じゃぁ、と選択したら、実は「できないこともない」レベルだったらしく、大変苦しい出産で、そんなリスクがあったのなら、最初から「できないこともないけど、自然分娩の方がリスキーです」と言ってくれていたら帝王切開で良かったのに・・・という方々にお会いしました。
医師の中にも、ギリギリまで自然分娩で行った方が良い、或いは妊婦さんがそう望んでいるのだろう、と勝手に解釈して、リスキーな選択をして、話を聞いていても、それは訴訟できるのでは?と思うような事例が、高齢出産では結構あるようです。
なんというか、これが、小説に書いてある“自然”という言葉の呪縛みたいなものなのかな?と思いました。
日本以外の先進国では9割が無痛分娩だとも言われている中、自然分娩が“主流”という位置づけを超えて、自然分娩で苦しんで産まないと母親失格、という呪縛があるとすれば、それはどうなんだろう・・・と思うのです。
ただ、出産の方法に序列など無いと思うのですよね。
先にも書きましたが、最大の目標は、母子の安全ということ以外にないと思うのです。
出産はゴールではなく、子どもにとっては人生のスタートだし、親に取っても子育てのスタートなのだから、ここで体力を必要以上に消耗してはいけないと、わたしは思うのです。
ただ、今は高齢妊娠が進んでいて、わたしなんかは、41歳で妊娠、42歳で出産をしています。
江戸時代に、そんな初産の妊婦はまずいないはずなんです。
江戸時代の方法で出産をするなら、10代後半か20代前半で出産をすべきなんじゃないか、と思うのです。
「15でねえやは嫁に行き〜」という時代の妊婦と、現代の妊婦は年齢も違うし、普段の家事労働の体力も違います。
日本以外の先進国では9割が無痛分娩だとも言われている中、自然分娩が“主流”という位置づけを超えて、自然分娩で苦しんで産まないと母親失格、という呪縛があるとすれば、それはどうなんだろう・・・と思うのです。
もちろん、出産時の年齢に関わらず、自然分娩で問題無く産める方は、その選択をされたら良いと思いますし、そこに何の問題も無いと思います。
実際にはわたしの周囲では、無痛分娩や帝王切開で産んだ方が多いのですが、日本にいるときに意外とそういう風潮を感じることが多かったので・・・。
何らかの事情で帝王切開を選ぶことになられた方、母親失格だとか、出産に失敗したとか、そんな風に思うことは全然ないですよ、と、ただ、そう言いたかっただけです・・・。
その命は、その選択により、元気にこの世の中に出てくることができるのですから。何らかの事情で帝王切開を選ぶことになられた方、母親失格だとか、出産に失敗したとか、そんな風に思うことは全然ないですよ、と、ただ、そう言いたかっただけです・・・。
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